クリニック便り

たばこを吸う本数が多いと歯を失う危険性が高まる?ほか

皆さんこんにちは!いかがお過ごしでしょうか。

といってもここ数か月、外出自粛が常識になっていますのでどこかへお出かけともいかず家でお過ごしのことと思います。

ようやくこのところニュースを見ると世界的にコロナウイルスの収束が見られつつあり、経済活動も少しずつ前に動きだしてきているように思えます。今後も何度か感染増と収束を繰り返しながら改善していくものと考えます。

患者さまへも定期健診をお勧めすべきか迷う時期ではあったのですが、この時期に歯科に通院していないうちに歯周病などが悪化してもいけませんので、そろそろ検診のほうもご利用いただいても大丈夫と考えます。

 

あなたはわかりますか?歯の雑学クイズ

 

75歳以上の人が歯を失う原因の第1位は「歯周病」です。では、歯周病は歯を失う原因全体の何%を占めているでしょうか?

★ヒント★
歯を失う原因第2位の「むし歯」と「歯周病」の割合を合わせると、全体の約80%になります。答えは本ページ最下部をご覧下さい。

 

間違えやすい!漢字表記のおぼえかた「特長」と「特徴」

 

人の名前を覚えるとき、まずは相手の「とくちょう」を探す方も多いのではないでしょうか。さて、そんな「とくちょう」ですが、漢字で書くと「特長」と「特徴」があります。

特長の「長」は長所の「長」。よって特に優れている長所を指す場合に使用します。一方、特徴は「他とは違って目に付く部分」を表す場合に使用します。「特長」と「特徴」はこのように使い分けます。

 

たばこを吸う本数が多いと歯を失う危険性が高まる?

「たばこは体に悪い」とよく言われますが、肺がんなどの疾病だけでなく、歯を失う危険性も高まるということをご存知でしょうか?過去に厚生労働省の研究班が、「たばこを吸う本数が多く、吸っている期間が長い人ほど、歯を失う危険性が高まる」といった結果をまとめています。

 

喫煙習慣があると歯を失う確率が約2倍に

この研究は「生活習慣アンケート」に回答した1518人に歯科検診を実施し、その結果から「喫煙・禁煙年数と歯の喪失」との関連性を調べたものです(平成17年調べ)。結果として1日21本以上たばこを吸う(または吸っていた)グループは、全く吸わないグループと比較し、歯を8本以上失う危険性が約2倍高かったそうです。

 

ただし、禁煙期間が長くなれば確率は減る

また、禁煙期間と歯を失う危険性についても調べたところ、禁煙をしてから21年以上経てば、まったく吸ったことのないグループとほぼ変わらなくなることもわかりました。欧米の研究でも「13年間禁煙をすると、歯を喪失する危険性が非喫煙者と同じになる」といった報告があります。生労働省の研究班は、歯に対する喫煙の影響が完全になくなるには、たばこをやめてからも相当の年月が必要だと考察しています。

 

歯を失う主な理由は歯周組織の破壊

なぜ喫煙習慣が歯の喪失につながるのかというと、主に歯周組織の破壊、免疫力の低下、歯周ポケットに菌が増えやすい環境ができるといった理由が挙げられます。

たばこは「百害あって一利なし」と言われます。 たばこを吸うことによって体だけでなく、歯周組織にも大きな負担をかけてしまうことをぜひ知っておいてくださいね。

 

歯にいいレシピ

 

きくらげのナッツ和え

材料(2人分)
・きくらげ(乾燥) 10g
・レタス 1枚
・ミックスナッツ 30g
(a)マヨネーズ 大さじ1
(a)りんご酢 小さじ1
(a)ごまペースト 小さじ1

栄養価(1人分)
●エネルギー:161kcal
●食物繊維:4.7g

作 り 方
①:きくらげは水で戻してから茹で、
ひと口大に切る。
②:レタスは食べやすい大きさに切る。ミックスナッツは粗く刻む。
③:ボウルに①・②・(a)を入れて和え、お皿に盛りつけて完成。

ワンポイント!
きくらげのコリコリ感、ナッツのカリカリ感、レタスのシャキシャキ感、さまざまな歯ごたえを組み合わせた一品です。すべて噛みごたえがあるため、唾液の分泌を促し初期むし歯を予防する効果が期待できます。

★ クイズの答え ★
②全体の約50%
日本歯科医師会が設立した「8020推進財団」の調査によると、75歳以上の人が歯周病で歯を失う割合は約53%。むし歯は29%ですから、歯周病の恐ろしさが分かりますね。